2017年2月24日

転勤を控え、初めての不動産売却にのぞむことになったTさま。ローン返済と転居先の家賃の二重支払いに不安を感じながらも「高値売却」を追求できた背景には、Tさまが売却活動中にお感じになっていた、ある「実感」の強さ・確かさにあったようです。Tさまの売却を担当した売却エージェントの田中とともに「希望額満額」での売却を達成されたこの度の売却活動を振り返っていただきました。

【売主さまプロフィール】
Tさま

【物件プロフィール】
東京都江東区の駅近1DK

【担当エージェント】

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売却コンサルティング事業部エージェント
田中 充 (たなか たかし)
不動産賃貸管理会社、キャラクターグッズ会社の市場調査部門を経て、透明性のある不動産取引をお客様へ提供するため2015年2月にソニー不動産に入社。 コーディネーターとして入社し、2016年6月より売却エージェントに転身。
不動産仲介及びソニー不動産独自の売却手法オペレーションに精通し、売主様に誠心誠意寄り添ったご売却戦略をご提案。

初めての不動産売却。きっかけはTV番組

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――ソニー不動産を知ったきっかけを教えてください。

【Tさま】不動産の売却は今回が初めての経験ながら、もともと関心はあったのでビジネス書などで不動産関連の特集記事が組まれているのを熱心に見ては独学を重ねていました。そこで得たものは、いわゆる「囲い込み」といったネガティブな文脈で語られることの多い不動産仲介会社に対する漠然とした不安でした。そんな折、転勤が決まりいよいよ現実的に不動産の売却を検討する必要に迫られたタイミングで、たまたまTVの番組で目にした「エージェント制」による売主だけの味方というスタンスをとるソニー不動産の存在を知り、問い合わせをしたのが田中さんとお会いしたそもそもの経緯です。

――はじめての不動産売却にあたり、なにを一番不安にお感じでしたか?

【Tさま】売り出す部屋を購入した際のローン返済と転居先の家賃の兼ね合いもあったので、売却額や売却スピードはおおいに気になっていましたが、そもそも「自分の家」が売れるのだろうか、しっかりと市場の評価を獲得できるのだろうかという不安が一番大きかったです。

――もう少し具体的には?

【Tさま】シンプルに、我が家が売り出されていることや、我が家の魅力が買主に届くのだろうかという不安です。

――Tさまのお部屋はプロの眼から見てどのように評価されましたか?

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【田中】はい。「綺麗なお部屋だな」というのが第一印象で、きっと丁寧にお住まいになられてきたのだろうと容易に想像できました。また、最寄りの駅まで歩いて3分、商店街やスーパーなどが生活圏に充実している、東京スカイツリーがお部屋から望める環境など、強みとして押し出せる点は、そのままこのお部屋のアピールポイントとして販売図面に落とし込もうと考えました。話は逸れますが、最初にTさまのお部屋をお伺いした時に「女性の買主さまとよいご縁があるだろう」と直感的に思ったことを今でも鮮明に覚えています。振り返ってみればはっきりとした根拠はないのですが、それは経験則から得たヒラメキに近いもので、使い勝手の良い間取りや部屋が醸す独特な清潔感もこの直感的な判断の拠り所になったかもしれません。

――なるほど。それではターゲットを女性に絞り込んでの販売戦略となったのですか?

【田中】いえ。直感はあくまでも直感なので、ターゲットを絞り込むことで売り出すお部屋が売却できる可能性を狭めることはありません。地元の方だけでなく土地勘のない方、また、家族構成が単身だけでなくファミリーなど多様なケースに広く対応できるように、お部屋が持つ潜在価値を確実にお届けできるような販売図面の作成を工夫しました。

【Tさま】ソニー不動産さんに写真撮影していただいた日はあいにくの悪天候で、室内はきれいに撮影していただきましたが、長所であるこの部屋から望める「東京スカイツリー」はわたしが後日条件の良い日に撮影したものを複数枚送らせてもらいました。その際にどうすれば、「良い眺め」を望める部屋を上手に訴求する写真になるかのノウハウをいくつかいただきましたが、こういった売主側でできる小さいことが少しでもよい結果につながるのならと労を惜しむことはなかったです。

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【田中】その節はありがとうございました。販売図面に落とし込んだ素敵な眺望写真はもちろん、Tさまがお送りくださった「夜景」を含むその他の写真などは、販売図面以外の資料にきちんとまとめ、買主さまとの間を取り持つ不動産仲介会社さまへのプレゼンテーションにも有効活用させていただきました。

売却活動さなかの転勤。そして成約に至るまで

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――売却価格はどのように設定したのでしょう?

【田中】売却価格は、周辺エリアでのこれまでの売買データや市場の動向などから算出される査定額に加え、お部屋そのものが持つ潜在価値を総合的に鑑みて算出した金額がTさまのご希望金額と一致し、最終的には、相場よりも高めの価格設定で売り出しとなりました。売却活動をスタートしてから、同一棟内から1件、近くのマンションから1件と競合が出ましたがそもそも「広告量の最大化」の点で絶対的な自信を持っていたので、強気のスタンスを崩すつもりはありませんでした。

――「広告量の最大化」を実現できる理由は?

【田中】理由は色々と挙げられますが、大きくは不動産仲介会社さまが、買主さまに紹介したくなるような魅力的な「売り出し物件」をしっかりと作り上げることだと思います。売主さまからお預かりした「お部屋」の訴求ポイントを整理し、適切にアピールできる資料を作成することで不動産仲介会社さまも安心して買主さまにご紹介できます。我々が「販売図面」の作成に注力したり、お部屋の設備の把握を怠ることがないのは、不動産仲介会社さまとの円滑なコミュニケーションをとるための準備でもあるんです。円滑なコミュニケーションはやがて互いの信頼へと発展し、我々は様々なエリアで脈々と豊かなネットワークをこれまで醸成してきました。我々が自信を持っている「広告量の最大化」、つまり売り出し物件のスピード感ある広がりや露出ボリュームはこの延長線にあるものだと考えています。

――売却活動がスタートしてからの動きはどのようなものでしたか?

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【Tさま】はい。売却活動をスタートさせてから、約1ヶ月で転勤に伴い引っ越しをしました。転居時期を前後して見学の予約が数件入り出し、スタートから約2ヶ月、転居から約1ヶ月で成約に至ったと記憶しています。

――迎えた転居先での新生活は、家賃とローンの二重払い。焦りはありませんでしたか?

【Tさま】焦りが全くなかったかと言えば嘘になります。現実的に売却期間が3ヶ月から4ヶ月くらいになればローンの支払いが苦しくなりそうな気配があったので、そのタイミングを迎えたら売却額を低めに設定しようと覚悟は決めていました。一方で、失礼な物言いになりますが、それまであまりなじみのない不動産仲介会社からの引き合いも多く、「我が家」の存在が広く知れ渡っているのだという確かな実感を強く持ちながらの売却活動だったため、田中さんの「強気のスタンス」に乗っかる形で、高値追求をもう少し続けてみようと判断をしました。結局、売却活動をスタートしてから田中さんの口からは一度も売却額を下げようという言葉はなく、売主の利益を最大限に追求する姿勢は今振り返ってみても頼もしく感じられた部分です。

【田中】強気のスタンスを続けてみようと判断したのは、見学の申し込みを順調に獲得できていることと併せてレインズ(※1)上での物件情報ダウンロード数にも手応えを感じていたことが大きかったです。Tさまがお引っ越しされてからもしばらくは、現状の高値追求を続けてみようとご提案させていただき、よい結果を迎えることができてよかったです。

不安だった初めての売却は、希望額満額売却という結果に

――最後に。この度の売却活動を振り返っていただけますか?

【Tさま】ご担当いただいた田中さんは、わたしがそれまで抱いていた押しが強くガツガツしている不動産会社の担当者のイメージとは異なり、柔らかな物腰で非常に話しやすく、色々と相談できる雰囲気を作ってくれたと思っています。当初一番心配していた「我が家」が本当に売却できるのかという不安を、希望額満額での売却という形で払拭していただき、とても満足しています。なによりも最終的にご購入いただいたお相手が「女性の買主さま」だったことを考えるとさすがと唸らざるを得ませんね(笑)。次に不動産売却を検討する際も、ソニー不動産を選択肢のひとつとして考えることになると思います。

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【田中】ありがとうございます。今回のケースは、ご自宅の売却に不安を抱かれながらもご理解とご協力をいただいたTさまに、同一棟内最高坪単価(※2)での売却という形でお応えでき、とても嬉しかったです。供給過多の傾向にあった市況のなか、Tさまのご事情を考えながら高値を追求していくアプローチには難しさもありましたが、様々な工夫が結実したケースでもあったので、Tさまとの売却活動は、売却エージェントとしての大きなやりがいをあらためて噛み締めた得難い経験になりました。

  • *1:レインズとは、Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)の略称で、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピュータ・ネットワーク・システムの名称になります。
    会員不動産会社が不動産情報を受け取ったり情報提供を行うシステムで、会員間での情報交換がリアルタイムで行うことができます。
  • *2:2017年2月15日時点で、レインズ上の成約情報として登録されている同一マンション内で売却された9物件の坪単価を基に算出しております。

(ソニー不動産編集部)

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