2017年6月29日

共有持分関係にあった不動産売却をご希望だったAさま。20年以上の長きにわたり没交渉となっていた共有者さまとの兼ね合いもあり、「果たして本当に売却できるのか」という不安が大きかったとのこと。きっかけは「ソニーファンだったから」とお話くださったAさまが、その後どのようにしてソニー不動産と難しい売却を進められたのか。担当の渡邉とともにお話を伺わせていただきました。

【売主さまプロフィール】
Aさま

【物件プロフィール】
東京都江戸川区の1棟マンション

【担当エージェント】

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資産コンサルティング部 シニアエージェント
渡邉 健太郎(わたなべ けんたろう)
取引に知識と経験を必要とする土地や一棟マンションなどを取り扱う資産コンサルティング部にて資産処分・相続などの難しい案件を持ち前の発想力と交渉力にて成約に導く。
2016年度下半期ソニー不動産【ベストセールス賞】を受賞。

家族の切実な願い。この人なら託せると思った

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――ソニー不動産に売却をご依頼された経緯をお聞かせください

【Aさま】ソニー不動産に興味を持ったのは、長年ソニーブランドの製品を愛用してきたソニーファンだったというのが第一の理由です。そこでホームページから問い合わせをして、やりとりを始めたご担当の渡邉さんの人柄や迅速な対応が信頼に足るものと判断したため、そのままソニー不動産にお世話になることを決めました。

【渡邉】Aさまからは、弊社のホームページ経由で「敷地内に自宅とマンション2棟を所有しており、将来の維持管理等の負担を考えてマンション1棟を売却したいと考えているが、同一敷地内に住んでいる親族が分筆に応じてくれないので、どうしたら良いか?」とのご相談をいただきました。メールだけのやり取りだけでは全体像を把握しづらかったため、すぐに現地に赴き、直接詳しいお話をお伺いさせていただきました。

【Aさま】今回売却を考えていたのは祖父から父と叔母に相続された土地とその土地に建つ集合住宅です。祖父から土地を受け継いだ父と叔母は、分筆をすることなく共有持分として相続をしたため、父の他界後わたしの代になり土地の一部を売却したくても、土地の共有者であり現在もその場所で生活する叔母から同意をもらった上で土地を分筆しない限り、売り出すことはできませんでした。叔母とは、過去に幾度となく分筆の話し合いを試みてきたのですが、感情的な対立もあって上手く折り合わず、時間だけを費やしていたんです。加えて、土地と一緒にこの度売却を検討していた集合住宅は、運用や管理を一手に担っていた母にかかる負担が大きく、土地の整理とあわせて集合住宅を維持していく負担から解放されることが母の切実な願いとなっていたので、この度本腰を入れ売却の検討を始めました。

弁護士、測量士、司法書士との連携による問題解決。

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――売り出し前は、どんなことに時間をかけたのですか?

【渡邉】まずは土地を共有されているご親族とのお話し合いの場を持たないことには売却を進められませんでしたが、これまで20年以上も交渉が難航していたということも踏まえて、法的かつ専門的な交渉が必要になると判断し、弁護士を間に立てるご提案をしました。これは、弁護士資格を有さない私ども不動産会社の人間が「権利関係の和解や調整など法律事案の交渉等」を行うことが弁護士法により禁止されている事情もあったためです。
実際に交渉がはじまると、弁護士による適切なアドバイスやご親族の方もご高齢になるにつれ問題解決を思案されていたこともあり、思いのほか話がスムーズに進行し、土地の分筆に応じていただくことができました。
次に、測量士が確定測量を行ったうえで、土地の分筆登記を実施。その後、司法書士がお互いの持分を交換する形で所有権移転登記を行いました。弁護士・測量士・司法書士の各専門家とうまく連携をとることにより、ようやく「共有持分」から「それぞれ独立した所有形態」へ移行することができました。

――Aさまの不動産はプロの眼から見てどのように評価されましたか?

【渡邉】最寄り駅から徒歩17分と駅までやや距離のある一棟マンションで、一般的な投資家目線では、駅近の物件と比較した際に競争力でやや見劣りする可能性がありました。しかし、区画の整った住宅地に位置し、すぐ近くには複合商業施設や大きな公園があるなど、住環境がとても良好でしたので、物件が持つこれらのポテンシャルを理解していただけるニーズが絶対にあると考えました。

【Aさま】わたしの希望は、今回の売却で重視したかったのはスピードでも価格でもなく、きちんとしたお相手にお譲りすることでした。売却する土地と集合住宅の隣にはわたしたち家族がこれからも生活を続けていくこともあったので、場当たり的な管理・運用となりやすい個人の買主よりも、計画性や運用面での経済的な体力を持った法人の買主にご購入いただいたほうがその後も安心と考えていたからです。

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――最終的にどのようにして売り出し価格を決めたのですか?

【渡邉】当時、市場は、台湾や中国などの海外投資家や相続税増税対策としての不動産購入需要が一巡し、賑やかだった以前と比べ、だんだんと落ち着きを見せ始めた時期でしたが、Aさまのご所有不動産は、何より地域最大級の複合商業施設や大きな公園が近隣にある大変恵まれたロケーションであったこと、投資物件では肝心の入居率も高く、賃借人の方も長くお住いの方が多かったことなどから、購入された方も安定した運用ができると判断して「収益還元法(※)」で採用する「期待利回り」を低い数字で設定し、相場よりも少し高い金額で売り出すことをご提案いたしました。これは、単純に投資家目線(利回り)のみでAさまの不動産を評価される購入顧客層をあえてターゲットから外すことが、よりAさまのご売却のご希望に沿ったお客様を探していくための最短距離になると考えたからです。

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売出価格に妥当性を。こだわった物件の魅せ方

――では、少し高めの売り出し価格の妥当性はどのように表現を?

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【渡邉】こだわったのは「物件の魅せ方」と「広告量の最大化」です。今は、インターネットを利用して物件探しをされる方がとても多いので、妥当性を含めた魅力訴求において、販売図面に掲載する撮影写真や盛り込むテキストの重要度は日増しに大きくなっていると認識しています。そのため、今回のケースにおいても写真撮影は曇りの日を避け、晴れていても期待する青空が撮影できなかった際には再撮影を行いました。それらの素材を当社専属のデザイナーが「より物件の魅力が伝えられる販売図面」を意識して作成しました。特に今回扱わせていただいた不動産は、投資用物件ということで買主さまも不動産に精通しているプロフェッショナルです。そのため「厳選した写真素材」や「賃貸状況一覧表」を作成するなどあらかじめ「買う側が検討しやすい資料」を整えた上で、地元周辺の不動産会社さんはもちろんのこと、大手不動産会社や銀行系不動産会社などへ制限することなく、情報拡散に努めました。その結果、我々の希望通りの価格で購入申込みが入ったのは、売り出し開始から8日後のことでした。

鮮度の高さとイメージの良さ。ゆえに強く、そして遠くへ伝播する

――今回の売却活動をどのように評価されていますか?

【Aさま】正直なところ、ソニー不動産に問い合わせをした当初は、ソニー不動産という企業に大きな期待を持っていたわけではありません。わたしはどちらかというと「会社」よりも「担当者」の良し悪しで「客」となるかを決めるタイプで、ドライに言えば今回は渡邉さんが期待できそうな人物だったのでお頼みしたまでです。そういう意味で今回、わたしが寄せた期待にしっかりと応えてくれた渡邉さんには非常に感謝をしていますし、自分の人を見る目は確かだったとあらためて実感をしました(笑)。
渡邉さんにはこの度、長いこと我が家で課題となっていた土地所有に関するしっかりとした線引きと、不動産を継続運用していただけそうな信頼できる法人へお譲りするという結果を導いていただきました。売り出しから8日間。しかも希望通りの価格です。この結果にはもちろんこれ以上ない満足を覚えていますが、そもそも、売却価格やスピードを重視していたわけではないので、仮に今回の売却活動が成約までに時間を要したり、売却価格が低くなっていたとしても、最終的にわたしが得た満足度に変わりはなかったと思えます。これは、ひとえに渡邉さんの素晴らしい仕事ぶりへの満足が大きかったからに他なりません。

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【渡邉】ありがとうございます。お寄せいただいた期待にお応えできたようでほっとしています。インターネットの普及に伴い、売り手も買い手も自宅に居ながらにして様々な情報を入手することができるようになった今、「不動産」は「情報そのものに価値がある」と言っても差し支えがないほどです。
Aさまのように「早く売ることにはこだわらない」方や「急いで売りたくない」という売主さまも多くいらっしゃいますが、私の経験則では、もっとも高く売れる可能性が高いのは、「売り出し間もない期間」だと思っています。ホームページ広告等で「新物件」や「NEW」と表示されている期間は、まさにゴールデンタイムです。
そこでわたしたちが大切にしているのは、「情報の鮮度・イメージ」です。売り出し価格の妥当性を裏付けるために作成した「見栄え(イメージ)の良い販売図面」を制限することなくスピーディーに情報を拡散したことが、良い結果を得る過程で大きく寄与したと考えていますし、鮮度が高くイメージのよい情報だからこそ強く、そして遠くまで響くのだとわたしたちは信じています。

  • *:「収益還元法」とは、不動産価格の評価方法の一つであり、その不動産が将来得られるべき価値を現在価値に割引して評価する方法です。計算式は一般的に「不動産価格(収益還元価格)」=「年間収益」÷「期待利回り」と算出するめ、利回りの数字が小さいほど「不動産価格」は大きな数字となります。

(ソニー不動産編集部)

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