工場から家族が暮らす居住空間へ

Beforeリノベーション前

写真:リノベーション前のリビング、居室、トイレ

江戸川区のR邸は、1階が工場、2階が住宅という工場兼住宅の建物で、お客様のお父様が2階でお一人暮らしをされていました。今回のリノベーションは、お父様が仕事場として長年ご利用されてきた1階の工場を4人家族のお客様ご一家が生活する居住空間に生まれ変わらせ、2世帯住宅にするというものでした。

ご要望

  1. 工場として使用していた1階部分を居住空間に変更したい。
  2. 対面式のキッチンにしたい。
  3. 家族が座って一緒にくつろげるスペースが欲しい。
  4. お父様がこれまでどおりの毎日を送れるよう、外観や玄関、2階はできるだけ変えないようにしたい。

プランニング(間取り変更のポイント)

間取りの変更前と変更後

R邸では躯体に斜めの部分があり、間取りやレイアウトを考えやすい綺麗な四角形に比べて、スペーシングやゾーニングのプラン立てを慎重に検討する必要がありました。
今回は、キッチンをリビングに対して斜めに設置し、リビング空間とダイニング空間を緩やかに区切るレイアウトをご提案しました。
2階部分は壁や天井クロスの貼り替えなど最低限のリペアにとどめ、お父様の住み慣れた雰囲気を保つようにしました。

工場から住宅への用途変更(コンバージョン)には、通常の住宅リノベーションとは異なり機能的な問題が出やすいため、躯体を露出させ建物の状態を詳細に確認できるスケルトンリノベーションの方法を用いることにしました。
工場に設置されている機械や設備はもちろん、壁や天井を全て取り払い、スケルトン(骨組状態)にすることで、建物の傷みや断熱材の剥落などを確認しました。これらの課題ひとつひとつを解消し、快適な生活空間へのリノベーションが実現できました。

施工期間は、2015年12月からお正月のお休みを挟んでの約2.5ヶ月間。施工中は、2階のお父様の暮らしに影響が出ないよう、ガレージからの出入り口を工事用として活用しリノベーションを進めました。

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Afterリノベーションの結果

リビング

写真:リビング1

リビングは、ご家族4人がのびのびと寛げる空間というご要望にあわせプランニングを行いました。足を伸ばしたり、寝っ転がったり、ご家族が思い思いにリラックスできるように畳を敷き、冬場には掘りごたつになる仕掛けをご提案しました。中央の畳の下には、6面から赤外線を照射するヒーターが隠れていて、足元からぽかぽかと暖まりながら、ご家族が心地よい距離感で自然と会話が弾む空間を目指しました。

写真:リビング2

これから増える家具とのバランスも考慮し、壁はあえてシンプルな白にしました。「建具に木目を使いたい」というお客様のご要望に従い、アクセントとして部分的に木目を取り入れました。
1階の床の高さは既存の玄関の床の高さに合わせフラットにし、どの居室へも行き来しやすくしました。床材には経年変化が楽しめるブラックチェリーの突き板フローリングを採用しました。

キッチン

写真:キッチン1

写真:キッチン2

お嬢様がいらっしゃるお客様の「家族みんなで料理をしたい」というご要望をもとに、対面式オープンキッチンを採用しました。キッチンをリビングに対して斜めに設置することで、キッチン内で人が行き来できる広さと、背面側の壁面に大きな収納が置けるスペースを確保しました。この壁面には、お客様がご自身でご用意されるオーダー家具を入れるため、家具のサイズにあわせて電源の取り口を設け、オープンキッチンで陥りがちな収納力不足を解消しました。

ダイニング・ウッドデッキ

写真:ダイニング

キッチン南側のダイニングでは、もともと設置されていた腰窓(※1)を広げて、掃き出し窓(※2)へと変更し、庭からの自然光のもとで食事ができるようにしました。また、キッチンからリビングにかけて、柔らかな光線が入ることで、空間の広がりが生まれました。

  • ※1 腰窓:腰くらいの高さに下端がくるように設置された窓
  • ※2 掃き出し窓:開口部が床面の位置まである窓

写真:ウッドデッキ

掃き出し窓の外側には、ウッドデッキを設置し、洗濯物を干したり、椅子を置いてのんびりできるようにしました。雨に濡れることのある位置のため、腐食しにくくメンテナンスが容易な木材とプラスチックを混ぜた素材のウッドデッキを用いました。
ウッドデッキの傍らには、ご家族の思い出が詰まった南天の木が、かつてと変わらず佇んでいます。

和室

写真:和室1

写真:和室2

6畳の和室には、躯体の鉄柱が作るデッドスペースに板を張り、お花や掛け物など季節の設えを飾る小さな床の間を作りました。壁には、ちりめんのように少し波だった風合いのクロスを貼り、和の空間を感じやすくしました。
押入れの襖紙には、クロスよりも青みがかったものを使い、空間の奥行きを演出しました。
リビングとは3枚引きの襖でつながっているため、開放してリビングと一体で使うことも可能です。

納戸

写真:納戸1

リビングに隣接した納戸は、キッチンからガレージへとつながる動線になっています。買い物帰りの車から重いものや大きいものは納戸に置き、身軽になった体でキッチンに向かえるなど、奥様の日常的な立ち回りもサポートできる実用性があります。

洗面室

写真:洗面室1

斜めの壁に棚を設け、洗剤や洗濯小物などを置けるスペースにしました。

また、洗面室の床下に24時間稼働の換気装置を設置し、工場を居住空間へとリノベーションするにあたり大きな課題となった床下の湿気と空気の淀みを解消しました。

バスルーム・トイレ

写真:バスルーム・トイレ

バスルームは、半身浴にも適した浴槽内ステップつきのユニットバスを採用しました。

また和式のトイレは、洋式へと大幅に変更しました。

外装

写真:外装1

外装は、できるだけ今までのイメージそのままに、とのご要望に沿って、塗装の直しを中心に補修しました。しっかりと下地から塗り直し、剥落した断熱材を交換しながら外装材の傷んだところを補修しました。

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その他の施工写真

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