ネットで不動産は本当に売れるの? 「おうちダイレクト」担当者に聞いてみた

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「おうちダイレクト」はソニー不動産とYahoo! JAPAN(以下、ヤフー)が共同で運営する不動産取引プラットフォーム。ヤフーがインターネットを活用して売主さま・買主さまをスマートにマッチングし、実際のお取引をソニー不動産が安心・安全にサポートしています。

そこで気になるのが、「高額な不動産取引をインターネットで進めて本当に大丈夫?」「実際に成約しているの?」といった素朴な疑問です。2015年11月のスタート以来、サービスはどのように活用され、そしてどのように充実してきているのでしょうか。ソニー不動産取締役の喜志武弘さんに聞きました。

【おうちダイレクト担当者】
ソニー不動産取締役の喜志武弘
喜志武弘
ソニー不動産取締役。ヤフー株式会社にて、ソニー不動産との資本業務提携を推進後、ソニー不動産の経営に参画。担当役員として「おうちダイレクト」の事業責任者を務めつつ、ヤフーとソニー不動産の共同プロジェクトを統括している。

【ライター】
ライターの佐々木
佐々木正孝
ライター/編集者。有限会社キッズファクトリー代表。情報誌、ムック、Webを中心として、フード、トレンド、IT、ガジェットに関する記事を執筆している。

おうちダイレクトのトップ画面

●ネットをフルに活用して不動産売却にトライ!

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「おうちダイレクト」はインターネットをフル活用して自分のおうちを売り出せるのが強みですよね。ソニー不動産とヤフーがタッグを組んでスタートしましたが、それぞれどんな役割があるのでしょうか?

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ヤフーは売主さまと買主さまをマッチングさせる役割を担っており、ソニー不動産はマッチング後の安心・安全なお取引をサポートする役割を担っています。

特に、ソニー不動産が「おうちダイレクト」で貢献しているのは、不動産価格推定エンジンと不動産のプロであるコーディネーター陣です。まずは不動産価格推定エンジンですが、これは瞬時に不動産価格を算出するシステム。ソニーが開発してきたディープラーニングの技術がベースになっており、業界最高水準の精度で価格を推定できます(システム推定価格)。

そして、いざ買主さまとマッチングしたら、内見や契約・引渡しに至るまでの手続きはコーディネーターがしっかりサポート。不動産取引のプロならではの支援をご提供できます。

ライターの佐々木
テクノロジーとマンパワーを両輪で回していけるのがソニー不動産の強みというわけですね。では、ヤフーの強みはどのように発揮されているのでしょうか。

ソニー不動産取締役の喜志
ヤフーはこれまで培ってきたサービスを生かし、物件購入を考えておられる買主さまとのマッチングで強みを発揮します。たとえば、物件を売りに出すと、「おうちダイレクト」だけではなく、自動的にヤフーのコンテンツである「Yahoo!不動産」にも掲載され、多くの方の目に触れる機会が増えます。

喜志と佐々木

ソニー不動産取締役の喜志
さらに、ヤフーでマンション名を入力して検索すると、検索結果の上位に「おうちダイレクト」で扱っている物件が出てきます。あるマンションに興味を持った方がそのマンション名をヤフーで検索すると、売主さまの物件が検索結果の上位に表示されるのです。

ヤフーの検索結果

ライターの佐々木
その物件をピンポイントで探している買主さまをしっかりキャッチする仕組みがある、と。

ソニー不動産取締役の喜志
ちなみに、個人のお客さまによって「おうちダイレクト」で売られている物件は、ほかの不動産ポータルサイトには一切登録されていません。ヤフーでマンション名を入力して検索するような方が、「おうちダイレクト」限定のお部屋を見つけたら、どうでしょうか。

ライターの佐々木
前向きに検討している部屋を見つけて、それがレアだったら......購入へと気持ちが強く動きそうですね。

ソニー不動産取締役の喜志
そうなんです。強い関心を持っている物件で、希少性の高いお部屋なので「ここは逃したくない」という気持ちが働いて、かなりの確率で内見の申し込みをしてくれます。また、内見との関連の話で成約した方の平均ではありますが、平均2.5回の内見でご成約いただけております。

●不動産売却を自分のペースで進めることができる

ライターの佐々木
インターネットを駆使して情報を集め、スピーディーに購入へと進んでいく。ネットショッピングなどで当たり前になった購入スタイルが不動産取引でも実現していますね。成約率、スピード感以外に、売主さま側にはどんなメリットがありますか?

ソニー不動産取締役の喜志
「自分のペースで不動産売却が進められる」というポイントでしょう。先述の価格推定エンジンは、Yahoo! JAPAN IDさえあれば、誰でも利用でき、価格の目安がすぐに分かります。これが一般的な不動産取引ならどうでしょう。査定を申し込むと、その後には営業電話が何度もかかってくる、ということもあるようです。さらに、「この価格では売れませんから、もっと下げませんか」と言ってくる営業マンとの調整にもエネルギーをとられ、ときにはストレスを感じてしまうことがあるかもしれません。

ライターの佐々木
確かに、営業マンと売り出し価格をすり合わせると、思い通りにいかないことがあるかもしれませんね。価格が今一つ納得いかなくても、汗をかいて頑張ってくれている営業マンに「この価格じゃないと売れません」と言われたら、なかなか断れない気もします。

ソニー不動産取締役の喜志
その点、「おうちダイレクト」で価格を算出しても営業の電話は一切かかってきません。また、「価格を下げてほしい」という営業マンのプレッシャーもありません。私たちが取り扱ってきた事例では「算出した価格をそのまま出したら、何もしないのに1カ月で成約してしまった」というケースもありました。自分の判断だけで価格を決め、営業電話などに悩まされることもなく、自分のペースで売却活動が進められるんです。

そして、売り出し価格は売主さまが自分で自由に変更できます。たとえば、6000万円でお部屋を売りに出したとしましょう。しばらく経ってもリアクションがない。そんなときも営業マンにせかされることなく、「5900万円に下げてみようか。いや、5850万円がいいか......?」といったように、自分の判断で自由に微調整できるのです。

●ネットオークションの延長線上でカジュアルに利用するユーザーたち

ライターの佐々木
マイペースで自由に進められるという長所は分かりました。では、不動産知識には自信がないというビギナーはどうでしょうか。相場と極端にかけ離れた価格を設定してしまったり、値引きのタイミングをつかめなかったりすることがあるのでは?

ソニー不動産取締役の喜志
それには、きちんとサポートできるシステム、仕組みを整えています。不動産価格推定エンジンが算出する価格は必ず売れる価格を保証するものではないですが、先述の通りかなり精度が高いものです。こちらを参考に設定していただければ、相場におおむね沿ったものになるはずです。

今まで売り出していただいたお客さまは、推定価格からそれほどかけ離れていないところで価格を決められています。それはなぜか? 売り出し価格をシステムに入力すると、「推定価格からどれだけ離れているか」を視認できるゲージが出るんです。高すぎるようなら、「これじゃ売れないだろう」という抑制が働き、推定価格をベースにした売り出し価格に落ち着くという仕組みです。

また、買主さまの生の反応を収集することで価格の微調整ができます。マイページでは「売り出したマンションがどれだけお気に入り登録されているか」「内見の申し込みがどれだけあったか」を確認できるのです。インターネットオークション、たとえば「ヤフオク!」をお試しになったことがある方なら分かるかもしれませんが、ウォッチリストのような形で、自分の物件へのリアクションが分かる。つまり、価格に妥当性があるかをご自身で確認できるのです。ネットオークション同様、出している物件を下げるのも自由です。想定通りに売れなかった場合は一度引っ込め、価格や紹介内容を見直して再度アップすることができます。

ライターの佐々木
「ヤフオク!」感覚でリアルタイムに視認できるのなら、確かに微調整もしやすそうです。

ソニー不動産取締役の喜志
これは余談ですが、「おうちダイレクト」ユーザーにヒアリングしてみると、多数の方が「ヤフオク!」への出品経験がありました。特に家電や家具など、比較的大きなものをオークションにかけた経験をお持ちの方が多かったんですよ。

ライターの佐々木
落札者のリアクションが分かり、自分なりに打ち手を考えられる。そんなネットオークションの感覚で「おうちダイレクト」を活用されるユーザーが多いのでしょうね。カジュアルに利用できるのは大きな魅力になりそうです。

サービスを説明する喜志

●マイペースだけど、「自分一人だけ」で進めるサービスではありません

ライターの佐々木
マイペースで自由に売却できるといっても、「一人だけでできるのか?」という疑問を持つ方も多いと思います。価格を設定した後はどのように進めていくのでしょうか。

ソニー不動産取締役の喜志
そうですね。売却の際には物件広告の作成が必要になります。「おうちダイレクト」には「おうちデータベース」という物件データベースがあり、自分のマンションを登録すると、間取りなど必要な情報が自動的に紐づけられ、入力の手間がかかりません。

さらに、「すまいの魅力は?」「近くにどんなものがありますか?」といった質問に答えていくだけで、物件広告PR文ができあがるようになっています。写真はご自身のスマホで撮ったものをアップロードしていただいてもいいですし、こちらで画像を用意しているマンションもあるので、それを利用いただいても大丈夫です。

ライターの佐々木
質問形式で簡単に作れると聞いたら、一気にハードルが下がりますね。

ソニー不動産取締役の喜志
売主さまの使い勝手の良さはもちろん、これは買主さまにもメリットがあるんです。やはり、ずっとお住いになっている方に「好きな場所」「こだわりポイント」を書いてもらった方がリアルですからね。実際に住んでいる人ならではの貴重な情報が得られます。

ライターの佐々木
内見や契約の調整などもネットから行うのでしょうか?

ソニー不動産取締役の喜志
その点は誤解があるといけませんね。「おうちダイレクト」は、インターネット上で「不動産取引のすべて」が完結するサービスではないのです。ネットを活用するのは売り出しまで。内見の申し込みが発生してからは、不動産のプロであるソニー不動産のコーディネーターがすべて対応させていただきます。もちろん、何か困ったことがあったらコーディネーターに相談もできますよ。「全部一人で進める」ということはないのでご安心ください。

説明する喜志

●「売却仲介手数料0円」を実現できている理由

ライターの佐々木
サービスがスタートしたのが2015年11月。成約まで数カ月かかるのが不動産売却の一般的なサイクルですから、そろそろ成約事例も多数出てきていると思います。ご利用なさった方の声をお聞かせください。

ソニー不動産取締役の喜志
「本当に売れるとは思わなかった」という声が多かったですね(苦笑)。やはり、数千万円以上の売却がネットから始められるということに驚きがあったようです。

最速では1カ月での成約もありますが、平均すると、成約までのスピードは4カ月2週間。ストレスなく、効率よく進められるので、忙しい方、無駄な時間を使いたくないという方にご好評をいただいています。

あとは、「売却仲介手数料が0円」というメリットへの驚きも多かったですね。通常のお取引では、5000万円の物件なら150万円程度の手数料がかかりますから。

ライターの佐々木
100万円単位で費用が浮くのは大きいですよ。だけど......手数料0円というのは、ビジネスとして成り立つんですか?

ソニー不動産取締役の喜志
ご安心ください。仲介手数料は買主さまから頂いているので、ビジネスとしてはしっかり成立しています。売主さまには、ご自身で売り出すという負担をお願いしております。そこで発生する労力を省力化できているのであれば、その分の手数料は無料にするのは当然というのが、私たちの考えです。

ライターの佐々木
手数料が無料ということであれば、フットワーク軽く、効率よく売却を進めたい人に最適ということになりますね。 

おうちダイレクトと投資用物件

●ネットの便利さ+コーディネーターの安心・安全を基盤にサービスを充実させていく

ライターの佐々木
2016年8月からは投資向け物件の取り扱いも始まりました。売却希望の方がますます増え、サービスも利用しやすくなってきているのではないでしょうか。

ソニー不動産取締役の喜志
投資向け物件の取り扱いは、お客さまから寄せられた声で取り入れたサービスなんです。それまで、賃貸に出している物件には対応していなかったのですが「現在は貸している部屋なんですが、おうちダイレクトで売却できませんか?」といった問い合わせを非常にたくさんいただきまして、導入することになりました。今後も、どんどんお客さまの声に耳を傾け、よりよいサービスにしていきたいと考えています。

ライターの佐々木
サービスの充実はもちろん、現在は東京23区、横浜市・川崎市の物件が売り出し可能ですが、エリア拡大も期待がかかるところですね。

ソニー不動産取締役の喜志
ええ。エリア拡大についても引き続き検討しております。そしてもちろん、ヤフーは売主さま、買い主さまが判断しやすい情報を充実させ、提供していく。安心・安全な不動産取引を提供しなければいけないところはソニー不動産がきっちりと知恵を絞っていく。エリア拡大、サービスの充実はこの基本があってこそ。多くの方に安心してご利用いただきたいと思っています。

また、不動産売却のユーザーを囲い込むのではなく、将来的にはソニー不動産以外にも「おうちダイレクト」のプラットフォームを開放していく予定です。取り扱う物件の情報が増えるほど使いやすく、より便利にご活用いただけると思いますので、今後の展開にもどうぞご期待ください。

おうちダイレクトはこちら

編集協力:有限会社ノオト

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